
お花の仕事をはじめる前に
お花やグリーンでお仕事をはじめたいと思ったら、まずはどんな活躍の場があるのか・どんな資格があるのか少し知っておきたいですよね。
ここでは、たくさんのお花や植物に関係するお仕事の中からメジャーな業種をいくつかピックアップして、簡単にお花のお仕事の種類と活躍する方法などをご紹介します。
これからお花をはじめる時・お仕事を探す時にお役立てください。
●街のお花屋さん
お花のお仕事といえば、皆さんにとっても最も身近なのは街のお花屋さんではないでしょうか。。
まず、お花屋さんのオーナーになるには、自分にあったショップでの実務経験を積むことが一番です。
基本的なお花の知識や仕入れ・手入れ・水揚げの方法等、日常の業務からたくさんの技術や経営術も学ぶことができます。
実際のお花屋さんにお聞きすると、お店を持つ前に数店舗で働いて(アルバイトも含めて)、いろんなお店の良いところを吸収し自分の技術とセンスを磨いてから独立するのが望ましいそうです。
お店を持つときの特別なお花の資格はありませんが、他店との差別化戦略・個性をアピールするためにも専門のスクールに通ってスキルアップしたり、お店で生花と一緒に扱えるハーブやアロマなどの民間資格を取得してオリジナリティーあふれるお店作りを目指すのもお勧めです。
●ブライダルフローリスト
華やかな結婚式をお花で演出する【ブライダルフローリスト】
ウェディングを専門にしたフローリストさんです。
お仕事はお客様・新郎新婦様との打ち合わせにはじまり、フラワーデザインのご提案・アレンジメントの制作・お花のメンテナンス・トータルでの会場装飾など多岐にわたり、お客様とのコミュニケーション能力とセンスが求められるお仕事です。
見た目やイメージの華やかさとは裏腹に、繁忙期などは体力勝負の一面もあるお仕事なのでアクティブな方向きの業種かもしれません。
ブライダルフローリストになるための資格は特にありません。お花屋さんと同じく実務経験を積むのが一番なのですが、ブライダルに特化したフローリストの業務は未経験での就職は難しく、海外留学やブライダルスクールなどに通って知識と技術を学ぶことも道のひとつで、希望の将来につながりやすくなります。
近年の傾向として、ナチュラルで華やかなオリジナルウェディングを望まれる機会が多くなっているようですので、スクールを卒業したとしても、マニュアル通りのアレンジメントではなく、お客様のニーズに答えられるオリジナルのセンスを常に磨き続ける努力が必要です。
●グリーンコーディネーター
観葉植物などのグリーンを使ってオフィスや商業施設など様々な空間をスタイリングするお仕事です。
そのほかにもグリーンのお仕事には、芝生の専門家のグリーンキーパーや公園や遊歩道など公共施設のグリーン計画設計を行うランドスケープアーキテクトなどがあります。
独立にはメンテナンスも含む実務経験を積むことが大切で、それぞれの業務に沿った植物の知識と技術を身につけることが必要です。
合わせて、関連性の高いインテリアやエクステリアの知識も学んでおくと幅広い活動に役立つと思います。
お花に関するお仕事では特に力仕事が多くなる業種で、土を含む重い鉢植えを運んだり、車を運転してたくさんの植物を運ぶことも多いので、かなり体力がいるお仕事です。
●フラワーデザイナー
カフェやホテルといった人が集まる空間に生け込みを行ったり、顧客の要望に沿ってアレンジメントを制作するのが主なお仕事です。
一般的には花道経験者やフラワースクールで技術を磨いた方が就く職業ですが、お客様の依頼をイメージしてデザインを提案するセンスとコミュニケーション能力が大切な職業です。
特に必要な条件や資格はありませんが、そのぶん個々の力量が試されるお仕事です。お花の基本が身についていないと簡単には商品として扱ってもらえませんので、専門のスクールでしっかりと知識と技術を学ぶことが大切です。
しかしながら、得意とするデザインやカリキュラム・指導方法などがそれぞれの学校で違いますので、スクールを選ぶ際には自分の目指したいフラワーデザイナーの姿を明確に決めて、方向性が同じところを見つけて学ぶことが極めて重要です。
技術を身につけた後は、自分でお教室やアトリエを開くことも出来ますので、在宅勤務を望む方、週末だけ働きたい女性に人気の職業です。
フラワーデザイナーの中には、【プリザーブドフラワーデザイナー】や【プレストフラワーデザイナー】などがあります。
扱うお花の種類を限定し、より専門分野を細分化することで、お客様のニーズにに対して高度な専門技術を提供します。
わかりやすく例えるなら、【お医者さん】と呼ばれる医師が【外科医】や【内科医】などに分かれて専門的にお仕事をしているのと同じようなイメージです。
フラワーデザイナーにおいては、学歴や年齢を問わず始めることができるお仕事のひとつで、インターネットの普及により、通信教育でもディプロマを取得できるようになってきています。
●園芸療法士
専門学校・大学を卒業後、福祉・介護施設や病院などに就職して、活躍するのが【園芸療法士】
近年高齢化が進む中、人の心の安らぎや不安の改善など、植物のもつ自然の力に着目した将来が楽しみな職業です。
まだまだ日本での認知は薄いようですが、介護スタッフとして働いている方のさらなるスキルアップに役立つことでしょう。
園芸療法の資格は、文部科学省の委託事業を行う普及協会で与えられるものがあります。